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銀行交渉支援の5つの方法:事業再生シリーズNo.117

 資金繰りが苦しい状況での銀行交渉支援の方法を5つ挙げ、それぞれのポイントを説明します。これらの方法を活用することで、銀行との関係を強化し、返済条件の見直しや資金調達を有利に進めることができます。

1. リスケジュール(返済条件の見直し)

概要: 資金繰りが苦しい場合、まず考えるべきは既存の返済スケジュールを見直すことです。これは、月々の返済額や返済期間を延長する交渉を銀行と行うことを指します。

目的: 毎月のキャッシュアウトを減らし、短期的な資金繰りを改善する。

ポイント: 銀行に対して、明確なキャッシュフロー計画と新しい返済スケジュールの実現可能性を示し、誠実に状況を説明することが重要です。

2. プロパー融資の新規借入交渉

概要: プロパー融資は、銀行の信用に基づいて無担保で融資を受けるものです。追加の資金が必要な場合、担保を提供せずに銀行から融資を引き出す手段として有効です。

目的: 短期的な運転資金や緊急資金を確保する。

ポイント: 会社の将来の成長性や改善計画を明確に示し、銀行に対して信頼を確立することが重要です。また、可能であれば、過去の業績や今後の収益予測を具体的に示す必要があります。

3. 追加担保の提供による融資条件の緩和

概要: 資金繰りが厳しい場合、追加の担保を提供することで、既存の融資条件を改善したり、追加の資金を借り入れることが可能です。

目的: より有利な金利や長期返済条件を獲得する。

ポイント: 不動産や有価証券などの追加担保を提示し、銀行にとってのリスクを減らすことが鍵です。これにより、銀行が融資を拡大する可能性が高まります。

4. 売掛債権のファクタリング

概要: ファクタリングは、売掛債権を早期に現金化する手法です。銀行と協力して、売掛金を担保に現金を調達する方法として活用できます。

目的: 取引先からの支払いを待たずに、早期に資金を調達して資金繰りを改善する。

ポイント: 売掛金の早期回収に関して、取引先の信用力を証明することが必要です。また、ファクタリングを利用する際の手数料や利息に注意し、最適な条件を探すことが大切です。

5. 新たな資金調達方法の提案(政府系融資や保証協会の活用)

概要: 銀行だけに頼らず、政府系金融機関の融資や保証協会を活用することで、銀行交渉に有利なポジションを作ることができます。これにより、銀行のリスクを軽減し、融資を引き出しやすくします。

目的: 銀行に対して、政府支援を受けた安定した資金調達計画を提案することで、より積極的な支援を引き出す。

ポイント: 公的な融資制度の条件や要件を事前に調べ、それに基づいて具体的な資金調達プランを提示することが重要です。銀行との交渉で「支援を受ける見込み」を示すことで、交渉力が強まります。

 このように、リスケジュールは返済が厳しい状況で企業を再建するための重要な手段です。銀行との交渉を成功させるためには、事前準備と明確な再建計画が不可欠です。

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