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【返済負担の軽減:金利の引き下げ交渉】 事業再生シリーズNo.126

金利引き下げの交渉とは?

金利引き下げの交渉は、銀行などの金融機関に対して、現在の借入金の金利を引き下げるように依頼することです。金利が高いままだと、利息の支払いが重くのしかかり、毎月の返済負担が大きくなります。金利を下げることに成功すれば、月々の利息支払い額が減り、資金繰りに余裕が生まれます。

なぜ金利引き下げが有効か?

金利が高いと、借入金の元金に加えて高額な利息を支払わなければならないため、毎月のキャッシュフローが圧迫されます。これに対して、金利が下がれば利息支払い額が減少し、借入金の元金返済に集中できるようになります。

例:金利引き下げの効果

現在の借入金:5000万円

現行金利:5%

毎月の利息支払い額:約20.8万円(5000万円 × 5% ÷ 12)

もし金利が1%下がると(4%に下がると):毎月の利息支払い額は約16.7万円に減少し、月々4.1万円の負担軽減が可能になります。

金利引き下げ交渉の進め方

銀行との信頼関係を重視 金利引き下げを成功させるためには、銀行との良好な信頼関係が重要です。定期的な業績報告や将来の見通しを銀行に伝え、信用を得ることが、交渉の第一歩となります。

経営状況の透明な報告 交渉に臨む前に、会社の経営状況を正確に把握し、資金繰りや将来の収益見通しを具体的に銀行に説明します。収益改善の計画を持ち、それを銀行に提示することで、銀行も前向きに金利引き下げを検討してくれる可能性が高まります。

市場金利や他行との比較を提示 現在の市場金利が下がっている場合や、他の銀行が同じような条件でより低い金利を提供している場合、それを交渉材料にすることも有効です。銀行は顧客を失いたくないため、他の銀行よりも有利な条件を提示する可能性があります。

改善計画の提出 単に金利を下げるだけでなく、その結果としてどのように経営改善が進むかの計画を提出することも重要です。例えば、金利が下がることで生まれた余剰資金を、事業拡大や新しいプロジェクトに投資し、返済能力を向上させる計画を提示することで、銀行側も協力しやすくなります。

金利引き下げ交渉のメリット

毎月の利息負担が減少:返済額の中でも、利息支払いが軽減されるため、キャッシュフローに余裕が生まれます。

経営改善の余地が広がる:金利引き下げにより浮いた資金を、他の事業運営に回すことで、経営の再建や成長を目指すことができます。

長期的な負担軽減:短期的な改善だけでなく、借入期間全体を通じて総返済額が大幅に減少するため、会社の財務負担が軽くなります。

具体的な交渉事例

ある製造業のC社は、業績低迷により毎月の銀行返済が厳しくなっていました。C社は銀行に対し、以下の交渉を行いました。

現状の金利:6%

交渉後の金利:4.5%

月々の利息負担の変化:月20万円の利息が15万円に減少

この金利引き下げにより、C社は年間60万円の利息負担を軽減し、資金繰りが改善しました。その結果、浮いた資金を使って新規設備投資を行い、業績が回復基調に向かいました。

まとめ

金利引き下げ交渉は、会社の資金繰りを大幅に改善できる有効な手段です。しっかりとした経営改善計画と、銀行との信頼関係を築くことで、成功する可能性が高まります。

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