経営改善計画を作成するにあたって、報告書の内容では、財務に関する部分が多くを占めます。特に、金融支援を金融機関にお願いする場合は、この部分が重要となってきます。
財務デューデリジェンスを行う場合、必要となる情報には、以下のようなものがあります。
① 実質純資産額
資産及び負債を原則として時価で評価した結果の資産と負債の差額です。
② 正常収益力
債務者企業が持つ経営資源によって継続的に得られる事業損益または事業キャッシュフローです。
③ 金融債務に関する情報
取引金融機関別の債務残高や契約条件(金利、返済期間、返済条件、担保、保証等)と取引金融機関別の債権保全状況に関する情報です。
④ 設備投資の状況
過去の設備投資の実績と将来の設備投資に関する情報です。
⑤ 過剰債務及び債務償還年数
一般的に、過剰債務とは、要償還債務が利払前キャッシュフローの10倍を超える場合のその超えた部分の金額をいいます。また、債務償還年数とは、利払後キャッシュフローで要償還債務を返済し終わるまでの年数をいいます。
⑥ 資金繰りの状況
月次あるいは日次の収入と支出に関する情報です。当面の手元資金有高と資金ショートに陥る可能性を把握するために入手します。
⑦ 清算配当見込率の仮試算
仮に清算を想定した場合の一般債権の配当見込率です。事業再生計画の場合に、清算貸借対象と共に作成します。
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